波乗り技を華麗に サーフィン県代表決まる
関西を代表するサーフスポットの一つ、和歌山市磯の浦海水浴場で、「日本サーフィン連盟(NSA)和歌山支部予選大会」が開かれ、支部メンバー約30人が波乗りテクニックを競い合った。「ショートボードメン」「ロングボードシニアメン」など10クラスの競技があり、各部門の優勝者は、9月23日から30日まで宮崎県木崎浜海岸で開催予定の「第58回全日本サーフィン選手権大会2024」に県代表として出場する。
同大会はプロの道への登竜門ともいわれ、アマチュア最高峰の大会。同支部の増田洋士支部長は「一年の練習の成果を発揮する最高の舞台。自然相手にポイントの高い技を披露できるかが見どころ」と話す。
大会では、2~5人でヒートと呼ばれる試合の組み合わせをつくり、制限時間内に限られた本数内で波に乗り、ボードを加速する技術やターンなどを審査。そのうちの点数が高かった2本の合計が順位に反映される。一つの波に乗れるのは1人。
一組のヒートで上位2人が次の試合に進出できるトーナメント方式で実施。制限時間は20分、乗れる波は10本までとした。この日の波のサイズは腹くらいの高さの「腰セットハラ」だった。
「ショートボードメン」に出場した津田翔太さんは、波が来るとパドリングで勢いをつけてボードに立ち、波のカール部分に乗り上げ、下りてくる「フローター」や、崩れる直前の波の上部に垂直に当てたボードを返すターン「オブザリップ」などの華麗な技を披露。他者を寄せ付けない圧倒的なライディングで優勝した。
ボードの上を歩くテクニックが中心の「ロングボードシニアメン」決勝では、昨年優勝の久木山洋平さんと、弟の泰さんの兄弟対決となった。
ボードの上を歩く「ウォーキング」などを披露し泰さんがポイントをリード。残り1分、泰さんが逃げ切るかと思われたが、波を捉えた洋平さんが勢いをつけボードに立った。先端(ノーズ)部分に移動する「ノーズライディング」を見事に決め、洋平さんが逆転優勝で全国への切符を手にした。洋平さんは「弟に負けそうになったけど勝てて良かった。宮崎でも頑張ります」と意気込んだ。
増田支部長は「みんな普段の練習の成果が発揮できて良かった。『ワンチーム和歌山One for all All for one』の精神で和歌山代表として頑張ってほしい」とエールを送った。
全国大会に出場するのは次の皆さん。
横内陸=ショートボードジュニアメン▽津田翔太=ショートボードメン▽久木山泰=ショートボードシニアメン▽村松健=ショートボードマスター▽辻本啓二=ショートボードカフナ▽津田翔太=ロングボードメン▽久木山洋平=ロングボードシニアメン▽増田洋士=ロングボードマスター▽仲西華奈子=ロングボードウィメンシニア▽下田代和人=ボディーボードマスター