レスリングで活躍 双子の松實陸斗・海斗選手

片足タックルを披露する48㌔級の陸斗選手㊧と両足タックルをみせる51㌔級の海斗選手
片足タックルを披露する48㌔級の陸斗選手㊧と両足タックルをみせる51㌔級の海斗選手

レスリングの2024年U17アジア選手権が6月、ヨルダンであり、和歌山北高校から松實陸斗選手(17)と海斗選手(17)の双子が3位と奮闘した。アジア選手権初出場の2人は海外選手と初めての対戦だったが、ともに2勝を挙げる活躍をみせた。

全身を自由に使って戦うフリースタイルの48㌔級(出場8人)に弟の陸斗選手、51㌔級(同12人)に兄の海斗選手が挑んだ。

陸斗選手は1回戦でカザフスタンの選手と対戦。相手に体の柔らかさを生かしたカウンターなどで6点を奪われたが、タックルを多く決めて11―6で勝利した。準決勝ではウズベキスタンの選手に0―10と完敗も、3位決定戦では韓国選手を相手に寝技を中心に攻め続け、10―0で破った。

海斗選手は初戦となった2回戦、力の強いインドの選手を相手に投げ技などカウンターを多く決め、10―2で勝った。準決勝ではキルギス選手の日本人とは違った独特の戦い方に苦戦し、0―6で敗北。「どうしてもメダルを持って帰りたい」と意気込んだ海斗さんは3位決定戦で、韓国の選手に両足タックルを中心に攻め、10―0で勝利した。

陸斗選手は「1位を取れなかった悔しさとメダルを取れたうれしさがある」、海斗選手は「優勝を目指していたので悔しさはあるが、3位になれてうれしい」と話している。

一緒に強くなりたい 次はインハイ優勝へ

2人は新宮市出身。父親の勧めで3歳からクラブチームで競技を始めた。陸斗選手は「(海斗選手と)一緒に強くなりたい」、海斗選手は「弟より良い成績を取りたい」と話し、互いに切磋琢磨(せっさたくま)してきた。和歌山北高に入学後は寮の同室で生活し、部屋でトレーニングや技の確認なども共にしている。

陸斗選手は「一緒にメダルを取れたのでうれしかった。次は2人でインターハイを優勝したい」と意気込んでいる。


今回の大会では、和歌山北高からは2人の他に、上半身の攻防のみのグレコローマンスタイルの55㌔級で西島一晴選手(16)が10人中9位、80㌔級で松嶋攻選手(16)が9人中8位だった。

西島選手は「海外選手は寝技のレベルが高かった。寝技の防御、自分の攻撃の技術を向上させたい」と話した。松嶋選手は「海外の選手に勝つため、積極的に前に出るプレーを磨きたい」と意気込んでいる。