フェンシング東晟良選手 パリ五輪へ意気込み

強い決意で試合に挑む東選手
強い決意で試合に挑む東選手

パリ五輪が、いよいよ開幕。フェンシング女子フルーレに日本代表で出場する和歌山市出身の東晟良(あずま・せら)選手(24)の個人戦が28日、団体戦が8月1日に行われる。2大会連続の五輪出場で「パリでは個人、団体ともに金メダルを目指したい」と意気込む東選手。地元ファンに向けては「皆さんの声援が力になるので、和歌山の皆さん応援よろしくお願いします」と呼びかけている。

東選手は紀之川中学校、県立和歌山北高校出身。日本体育大学卒業後、共同カイテックに所属している。

フェンシングをしていた母の影響で、姉の莉央さん(25)と共に小学生から競技を始め、1年半で国際大会での優勝を果たし、その後も国内外の大会で好成績を収めてきた。東京五輪ではフェンシング界初の姉妹出場を果たし、女子フルーレ団体で6位入賞の成績を残した。

東京五輪が終わった直後、1回戦で負けるという負のループがあったという東さん。「初めて味わう挫折で、その時はすごくつらかった」と振り返る。「練習は変わらず一生懸命やり、勝ちたいという気持ちを持ち続けていたら半年後に勝てるようになった。抜け出した時はすごく気持ち良かったし、それがあったからこそ、より強くなれたと思う」と前向きに捉える。

高校3年生まで和歌山で暮らした。「土日もオフもなく、平日は学校が終わったらそのまま練習に直行して夜遅くまで練習していた。今のフェンシングの土台となるのは全て和歌山にいる時に学んだ。特に大事なのはフェンシングが好きという気持ち。それがないと練習も頑張れないし、勝ちたいという気持ちがなくなる。フェンシングが大好きなことが私の原動力」と笑顔で話す。

和歌山の友人をはじめ、知人ら約50人の応援メッセージが書かれた日本国旗をパリに持参し、得意とする伸びのあるアタックで試合に挑む。