海南拳友会の梶本選手が優勝 全日本挙法選手権
このほど大阪で行われた「第42回全日本拳法少年個人選手権大会」で、海南拳友会(古川晃義代表)の梶本佳歩選手(10)が小学4年の部で優勝した。また、水越杏選手(8)が2年の部で準優勝、小山小枝選手(11)が5年の部で、通阪幸徠(とおりさかみく)選手(14)が中学2年の部で3位と健闘した。同大会で同会の選手が優勝するのは7年ぶり。
大会には各地方の上位選手らが出場した。試合は1分半の3本勝負。梶本選手(下津小)は突きの連撃など磨き上げてきた積極的な攻撃を武器に14人の頂に立った。2回戦では昨年敗れた相手に雪辱を果たすと、迎えた準決勝は自身よりも体格の大きな選手が相手。1本先取した後に取り返されたが焦りはなく、落ち着いて2本目の面を決めた。
決勝では、昨年の王者を下した選手から試合開始早々で2本を奪い「負ける気はしなかった」と胸を張る。
3位だった昨年以降、優勝するためにと強化してきた踏み込みを意識した速い攻撃が光った。「優勝できてうれしい。勝った達成感がある」と笑顔。来年に向け「蹴りも磨いて連覇できるように頑張りたい」と意気込んでいる。
水越選手(亀川小)は2年連続の準優勝で「勝ちたかった。2位は悔しい」と唇をかむ。得意とする突きの連撃や鍛えてきた蹴りで12人のトーナメントを勝ち進むと、決勝では昨年の王者と再戦。リベンジとはならなかったが「面を1本決めることができたのはうれしかった」と話した。
「来年こそは1位になりたい」と、相手の研究と蹴りのさらなる強化に励んでいく。
小山選手は1回戦、積極的な攻めで相手の攻撃機会を防いで1本勝ち。2回戦では意識的に取り組んできた大きな踏み出しでの面突きを決めるなど練習の成果を発揮した。18人中3位と奮闘したが「去年2位やったから悔しい。来年は1位を取りたい」と話す。
自宅でも相手を想定して自主練習に取り組むとし、「蹴りも強化して攻撃の種類を増やしてもっと速い攻撃を出せるようになりたい」と意気込んでいる。
通阪選手(亀川中)は小学1年生の時から開催される全大会に出場しており、最高成績は今回と同じ3位。ことしは15人が出場する中「決勝に絶対行く」と意気込んでいたため「うれしい気持ちもあり、悔しい気持ちもある」と話す。大会直前の練習で右足を負傷したが、得意とする相手の攻撃を見て攻める戦法は健在だった。自身とスタイルの異なる6年生の妹、沙來さん(12)との自主練習も生きた。
大会に出場できる最後の年の来年に向け「納得のいくまで練習を続けて後悔のないように優勝を狙う」と話している。