お点前、誠に結構でした おのみなと幼稚園で茶会
和歌山市道場町のおのみなと幼稚園(田村歓彰園長)で9日、新年恒例の「お茶会」が開かれ、園児らが厳かな雰囲気の中、日本の伝統文化に親しんだ。
普段の生活から離れ、茶席で作法を学びながらゆったりとした「静」の雰囲気を感じてもらいたいと毎年開かれ、この日は園に隣接する海善寺の本堂で、年長児と年中児の137人が参加した。
同園の元教頭で茶道に詳しい瀧本佐千子さんが講師を務め、歩くときは畳のへりを踏まないことや両手で三角形を作るようにして前につき、お辞儀する行儀作法などを教えた。
園児らは和菓子の栗しぐれを味わい、続いて運ばれてきた抹茶を前に緊張した様子で、瀧本さんのまねをして器を右手で2度回してから味わった。園児らは「ちょっと苦い」などと言いながら、中には、何度も器を傾けて少しずつ飲む子もいた。
飲み終わった年長児たちは「お点前、誠に結構でした」と声をそろえて感謝の気持ちを伝えた。
年長の三角聡ちゃん(6)は「ちょっと苦かった。(お菓子は)おいしかった」、同じく細尾苺禾ちゃん(5)は「緊張した。楽しかった」と笑顔だった。
瀧本さんは、「伝統文化は大切な宝物。子どもたちは普段は元気に遊んだり走ったりしていますが、きょうは畳に正座して『静』の気持ちにふれ、文化を体験してもらえたら」と話した。
※瀧本さんの「瀧」は右の三が〒の瀧
※三角聡ちゃんの「角」は下が突き抜けている角