智弁が2年連続V 春季近畿地区大会県予選

2年連続17回目の優勝を決めた智弁和歌山の選手
2年連続17回目の優勝を決めた智弁和歌山の選手

春季近畿地区高校野球大会和歌山県予選(県高校野球連盟主催)は11日、和歌山市毛見の紀三井寺公園野球場で決勝が行われ、智弁和歌山が星林を12―0で下し、2年連続17回目の優勝を決めた。智弁和歌山は、さとやくスタジアム(奈良)で24日に開幕する春季近畿大会への切符を手にした。

星林
智弁和歌山 ×12

〔星〕則藤、田中、上田、堀内、濱口―濱口、皆川〔智〕和気、田中、宮口―山田凜▽二塁打=山田2、田中、奥、川原(智)

春の甲子園で準優勝を果たした強豪・智弁和歌山が15安打12得点と、地力の違いを見せつけた。初回、先頭の藤田が中前打で出塁すると、1死二塁から松本が中前へ運び、先制点を決める。

3回には、再び藤田が右前打でチャンスを広げると、二盗、三盗を成功。2死満塁の好機で山田凜虎が左中間を深々と破る走者一掃の二塁打を放った。試合後、この場面について中谷仁監督は「やっぱり、いいところで打ちますよね」と振り返った。

5回にも2点を追加して突き放すと、8回には怒とうの6安打6得点。奥、福元、山田凜、川原、垣淵が次々に打点を挙げ、試合を完全に決めた。福元は「去年の近畿大会の自分は思うような結果が出なかった。(今大会は)4番として、先頭に立ってチームを引っ張っていかなければいけない」と決意を新たにする。

投手陣も盤石だった。U18の高校日本代表候補でエース右腕・渡邉をあえて今大会登録外としながら、先発の和気、2番手の田中、3番手の宮口がそれぞれ3回を無失点リレー。32年ぶりの優勝を狙う星林に一矢報いる隙さえ与えなかった。

センバツ決勝で横浜に敗れたあの日、「夏、必ず甲子園に戻ってきて日本一になります」と誓った山田希翔主将は、「和歌山大会は通過点。目指しているのは日本一のみ」と闘志を燃やす。肩のけがでセンバツは出場機会が限られ、今大会も登録外でチームを支えた。「夏には間に合う予定」と言う山田主将が、再びグラウンドに立つ日が近づいている。