神輿おろし勇壮に 和歌祭にぎわう
ことし390周年を迎えた紀州東照宮の例大祭 「和歌祭」 が13日、 和歌山市の和歌浦地区で行われ、 約2万5000人の観衆でにぎわった。 最初の見せ場である 「神輿(みこし)おろし」 では、 男衆がみこしを担いで108段の階段を下り、 威勢の良い掛け声が境内に響いた。 ことしは四十数年ぶりに 「餅搗(つ)き唄」 が復活した他、 西川秀紀宮司らが10年ぶりに馬にまたがり渡御行列に加わるなど見どころ満載となった。 しんぽう写真館はこちらから
同祭は江戸時代初期の1622年、 初代紀州藩主徳川頼宣公が父・家康公の霊を慰めるために始まった。 神輿おろしは約160人の男衆が大みこしを担ぎ、 「チョーサー」 と独特の掛け声とともに石段を下りる神事。 祭りが始まる前から集まっていたアマチュアカメラマンらは、 みこしを担ぐ男たちの迫力ある表情やその様をカメラに収めていた。
続く渡御行列では、 華やかな衣装を身にまとった子どもや女性らも登場。 東照宮を出発し、 和歌浦漁港から片男波公園、 あしべ通りまでの約4㌔を約1000人で練り歩いた。
沿道に派手なメークを施した 「百面」 が登場すると、 見物していた子どもたちは恐ろしさに思わず大泣き。 御坊市の春日組が大迫力の獅子舞を披露し、 行列に花を添えた。 この日は祭り開始後、 夕方まで、 地区一帯に大きな歓声が上がっていた。
初めて訪れたという紀の川市の農業、 山田すみさん(60)は 「神輿おろしは声に迫力があり、 圧倒されました。 シャッター切るのに焦っちゃった」 と話していた。