職人の技、働く楽しさ体感 「クラフトマン」盛況

溶接体験でロボットを製作
溶接体験でロボットを製作

職人の技術が体験できるイベント「CRAFTSMAN(クラフトマン)25」が、11、12の両日、和歌山県海南市日方の旧ショッピングタウンココ跡地で開かれた。

職人の技術や思いを子どもや若者に伝え、職人の価値を高めて次世代につなぎたいと、若手経営者でつくる実行委員会が主催し、4回目。

溶接や塗装、藍染めなど、「衣食住」さまざまなジャンルの職人の仕事が体験できた他、同市内3酒蔵の杜氏らによるトークセッションやステージなどが楽しめた。

全国の職人らが集まるチーム「w8w」による体験コーナーでは、溶接やモルタル造形、漆喰(しっくい)の手形アートに挑戦。モルタル造形では、面にモルタルで創作されたレンガ模様に色を塗ることができ、和歌山市の森脇彰洋さん(38)と颯汰さん(6)親子も参加。颯汰さんは筆とスポンジを手に持ち、わずかに異なる2色の茶色を塗りスポンジでたたき、本物さながらの質感を出していった。颯汰さんは「こんなふうにできているのかと思った」と笑顔。彰洋さんは「テーマパークとかでこのような壁を見たとき、経験があると、どうやって造っているのだろうと、気付く視点が変わると思う。いい経験になった」と話した。

溶接体験では溶接用面をかぶり、火花が飛び散る中、子どもたちは電気の力で鉄を溶かしてくっつけ、オリジナルのロボットを作った。

また、開催ごとに一文字ずつ立体に仕上げる「CRAFTSMAN」の9文字モニュメントに、4回目を記念した4文字目の「F」が加わり、水が入った透明の水道管を使ったアートな作品に仕上がった。

他にも、会場内にはバスケットボールのハーフコートやスケートボードコーナーも設置され盛り上がった。実行委代表の村田隼介さんは「溶接など大人も見たことがない作業もあったのでは。職人の技術を楽しみながら知ってもらえた」と話した。