ベニー等身大模型を寄贈 和歌山南RCが65周年で

ベニーの等身大模型を見ながら歓談する前嶋会長㊧と尾花市長
ベニーの等身大模型を見ながら歓談する前嶋会長㊧と尾花市長

和歌山南ロータリークラブ(RC、前嶋ヒロム会長)は、創立65周年を記念する社会貢献事業の一環として、和歌山城公園動物園の人気者だったツキノワグマのベニーの等身大模型と園内の塗装一式を寄贈した。14日、市役所市長室で目録と感謝状の贈呈式が行われた。

同RCは1961年に設立。これまでも市民の憩いの場である和歌山城公園に対しては、作業用軽自動車、ミニチュアホース、トイレの抗酸化水処理装置、天守閣登城サポート用スロープ、触れる和歌山城の模型などさまざまな寄贈を行ってきた。

65周年記念事業にあたり、前嶋会長が獣医であることを受け、会員から動物園をきれいにする活動の提案があり、市との協議で今回の寄贈が決まった。

等身大模型は、昨年7月に死去したベニーのはく製を基に3Dプリンターで製作。繊維強化プラスチック製、座った姿勢で高さ95㌢。はく製は保存のために県立自然博物館が所蔵し、公園内で見ることはできないが、等身大模型は公園内のわかやま歴史館1階エントランスに設置され、在りし日の姿に気軽に出会うことができる。

塗装では、動物園の門扉や園舎の手すり、壁などを鮮やかに一新し、より明るく、親しみやすい園内となった。

贈呈式には、同RCから前嶋会長、65周年実行委員会の南方康治委員長、林芳史実行幹事が出席。前嶋会長は「30年も市民に愛されたベニーちゃんに会えなくなり、寂しがっている人が多い。今にも動き出しそうな模型で姿が見られたら、子どもたちも喜ぶと思う」と話した。

尾花市長は「立派な模型を寄贈していただき、ありがたい。身近にまたベニーちゃんに会える。塗装で動物園のイメージも一新された。多くの家族や子どもたちに動物園を訪れてもらいたい」と感謝を伝えた。