和歌山市長選 元新6候補の舌戦火ぶた

任期満了に伴う和歌山市長選が2日に告示された。届け出順に、元県議の尾﨑太郎氏(61)、元市議の浜田真輔氏(64)、元市議の芝本和己氏(58)、元市長の旅田卓宗氏(81)、元県議の片桐章浩氏(64)、会社役員の幸前青空氏(25)の6人(新人5、元職1)が立候補。3期12年で退任する尾花正啓市長(73)の市政からどのような発展、変化を目指すのか。猛暑の中、各候補の舌戦が続いている。同時に実施の市議補選(欠員3)には8人(新人7、元職1)が立候補している。

市長選に6人が立候補したのは、尾花氏が初当選した2014年以来、12年ぶり。立候補の届け出は市あいあいセンターで受け付け、各陣営は出陣式を行うなどした後、市内各地へ繰り出し、街頭演説や辻立ち、自らポスターを貼るなどの活動で、有権者へ支持を訴えた。

市議補選では届け出順に、自民党新人で不動産会社経営の末吉亜矢氏(55)、無所属新人でプロボウラーの小西彦治氏(54)、日本維新の会新人で自営業の加勢田城豪氏(52)、日本共産党元職の中村朝人氏(47)、自民新人で薬剤師の大桑邦稔氏(47)、自民新人で劇団代表の天翔りいら氏(37)、参政党新人で学習塾経営の森川佳紀氏(38)、無所属新人で会社相談役の種子永明氏(75)がしのぎを削る。

党派別内訳は、自民3、維新、参政、共産が各1、無所属が2。勢力拡大を目指す各党と無所属陣営が激しく戦う構図となっている。

上から下へ届け出順【名鑑の見方】名前(敬称略)投票日現在の年齢、党派・現新元別(自は自由民主党、維は日本維新の会、参は参政党、共は日本共産党、無は無所属、丸数字は当選回数)。①主な経歴②最終学歴③住所

尾﨑太郎 候補(61)

おざき・たろう 無新 ①元県議会議長②学習院大法学部卒③土佐町

尾﨑太郎候補(61)

父の背中に追いつこう

父(元市長の故・吉弘氏)が人生の全てを懸けて挑んだ市長選挙が忘れられない。父は業界団体との付き合いが苦手で、ひたすら後援会用紙を配って回り、一軒一軒、訪問、あいさつを続けていた。目を閉じると、市長戦を戦う父の大きな背中が浮かんでくる。今回は、父の背中に追いつこう、一人前の男になろう、そしてたくさんの笑顔で和歌山市を元気にしよう。そう決意して市選挙に立候補した。きれいな水が流れる水辺に人は集まってくると確信している。市内を流れる内川を清流に変えるという、親子二代で取り組んできた公約を推進したい。

浜田真輔 候補(64)

はまだ・しんすけ 無新 ①元市議、元衆院議員秘書②日本大経済学部卒③府中

浜田真輔候補(64)

心を大事にする市政を

空き家対策、耕作放棄地の解消、教育の在り方、手厚い福祉をどう守るか。もちろん企業誘致にも取り組んでいく。いろんな分野にバランスよく目を配っていくのが市長の職だ。安定した市政をどうつくっていくかということを真剣に考えている。一人でも多くの人と話をし、市民の心を大事にできる市政の実現を目指す。政治家の真価は後の世に評価されるという思いで政治を志してきた。和歌山市は今の私たちだけのものではない。若い人たちに「良い和歌山市を残してくれたな」と言ってもらえるように、ぜひ、そのような市をつくらせてほしい。

芝本和己 候補(58)

しばもと・かずき 無新 ①元市議会議長②高野山大文学部卒③島橋南ノ丁

芝本和己候補(58)

政治の志は福祉が原点

政治を志した原点は福祉。精神障害者の施設でボランティア活動し、中国留学から帰国後は高齢者介護施設で働いた。ガイドヘルプなどのボランティアをしていたこともある。いろんな方に寄り添う中で、困り事がよく分かった。障害のある子どもを残して親が安心して亡くなることができる、そんな和歌山市であることが、私のやりたい福祉の原点だ。23年間の市議経験、社会福祉士、介護福祉士、精神保健福祉士という福祉の専門職の知識と経験を生かして、市民の暮らしを守りたい。防災士でもあり、地震対策にもソフト面を中心に取り組みたい。

旅田卓宗 候補(81)

たびた・たくそう 無元④ ①元市長、元警察官②県立和歌山工業高卒③園部

旅田卓宗候補(81)

50万人都市を目指す

3年前に78歳の誕生日を迎えた時、「このまま死んでたまるか」と思った。故郷の人口がどんどん減り、沈没しようとしている。「黙って見ていられるか」と思い、市長選に出馬する決意をした。街頭に立つ中でいろんな声を聞いた。一番大事なのは人口を増やすこと。50万人都市にすると訴えている。どうすればいいか、働く場所を増やせばいい。全国の市町村長と連携して産業地方分散法を制定し、産業を和歌山に引っ張ってくる。外出難民を解消するため、タクシーのような便利なミニバスを実現したい。思いやりのある和歌山のまちにしたい。

片桐章浩 候補(64)

かたぎり・あきひろ 無新 ①元県議、元市議②和歌山大院経済学研究科修了③有家

片桐章浩候補(64)

具体策で市政を継承

具体的なテーマ、政策を掲げ、尾花市政をしっかり継承していく覚悟を持って立候補した。運転免許証を返納した方からの要望が多いのはバスのこと。アプリで予約できるタクシーのようなバスがあり、すでに導入している自治体がある。当選したら来年度にも予算化してやっていきたい。大企業、新産業が来ると、雇用が増え、人が増える。地元企業に仕事が回り、潤うので給料も上がり、経済が回る。地方都市において企業誘致以上の経済対策はない。自然減があり、人口を増やすまでは難しいが、社会減は止めたい。皆さんの力で押し上げてほしい。

幸前青空 候補(25)

こうぜん・そら 無新 ①映像制作会社役員②近畿大付和歌山高卒③上町

幸前青空候補(25)

若者活躍の市政つくる

悩みに悩んで立候補を決意した。市長候補の討論会でも、若者活躍は議論されていないが、まちの活性化にしても、子育てができるまちにするためにも、若者活躍が第一。かつ、しがらみゼロのクリーンな市政が第一だと思っている。和歌山市に足りない、その部分から取り組んでいきたい。クリーンとは、公正で透明な市政ということもそうだが、きれいで清潔なまち、おしゃれで女性が住みたいと思えるようなまちにすることも大事。そうしたことも兼ねて考えている。圧倒的な行動力で、市民が主役の新しい和歌山市を一緒につくろうと訴えていく。