和歌山市が「まちなか再生計画」策定へ

 和歌山市は、 空洞化が進む市街地の再生、 活性化のビジョンを示す 「まちなか再生計画 (2030和歌山構想)」 の策定に乗り出した。 まちなかの諸問題を再度検証、 整理し、 中長期的な将来像を明確に提示するものを目指す。 市民参加のセミナーなどを開き、 幅広い意見を構想に反映させる。

 市都市整備課によると、構想の策定には3つの柱がある。一つは、JR和歌山駅周辺の再開発などを行った「中心市街地活性化基本計画」が平成23年度末で終了したことを受けて新たに策定する「市街地総合再生基本計画」。構想に基づいて、市内各エリアの市街地の将来像を描き、民間の活力を導入しやすい環境づくりなどに取り組む。

 次に、有識者による「まちなか再生会議」の設置。大橋建一市長が委員に加わり、諮問機関ではなく市長を交えた懇談的な議論の場を想定し、来年1月ごろにスタートする。

 もう一つは、まちなかの将来像について市民参加のセミナーなどを行う「2030わかやま・まちの力塾(仮称)」。

 第1回セミナー&セッションを6月28日午後7時から、同市西汀丁の和歌山商工会議所で開く。㈱タフ・コーポレーション社長で森ビル顧問の藤後幸生さんが、米国から見た日本、和歌山の位置付けなどを話し、参加者との意見交換などを行う。申し込み不要で参加できる。

 セミナー&セッションは9月までに全5回実施。11、12月にはセミナー参加者を対象に3回のワークショップを行い、議論を深める。同塾で出された市民の意見は、基本計画や再生会議の議論に反映するとしている。

 同塾の問い合わせは市都市整備課(℡073・435・1082)へ。