初のイチゴ栽培研究会 和歌山県農業試験場

 イチゴ生産に関する最近の話題や研究成果を生産者らに提供しようと、 県農業試験場 (紀の川市貴志川町) で24日、 初の 「イチゴ栽培技術研究会」 が開かれ、 県内から約80人が参加した。

 同試験場は、 高品質なイチゴを安定して多く収穫できる技術の開発に取り組んでいる。

 研究会ではイチゴの主な病気とその対策について紹介。 中でも炭疽 (たんそ) 病は最も経済的被害が大きいとし、 栽培位置を高くすることで雨水の跳ね上がりによる伝染を防ぐ 「ベンチアップ」 などの対策があることを説明した。

 また地床栽培と高設栽培でメリット、 デメリットを比較。 初期投資は高設が地床の約1・6倍、 減価償却費 (年間負担) は約1・8倍だが、 労働時間は地床が高設の平均1・2倍になるという調査結果を発表した。

 県内の高設栽培の普及状況は、 全栽培面積の約12%しかないことを説明した。