宮前(A級)初優勝 和歌山市学童野球 春季大会

第44回和歌山市軟式野球連盟学童部春季大会・第20回㈱紀陽銀行杯争奪大会のA級とC級の決勝が4月29日、北出島の市民球場で行われ、A級では特別延長の末、選手10人で激戦に臨んだ宮前が初優勝を飾った。2年前のチャンピオン貴志との決勝は、両チームともに好機をつくりながらもエースを軸とした堅守に阻まれ、無得点のまま7回を終了。特別延長の8回、貴志の投手陣が6四死球の乱調で宮前が7点を先取。貴志の反撃を1点に抑え、念願の優勝旗を手にした。C級は和歌浦(26年ぶり2回目)、前日が決勝だったB級は西脇(4年ぶり6回目)が制した。しんぽう写真館はこちらから

◇A級決勝

宮前 0 0 0 0 0 0 0 7 7
貴志 0 0 0 0 0 0 0 1 1

初回、両チームとも3塁に走者を送りながらも無得点。ここ1番には同じように三振を奪い切り抜けた宮前・蔦尾、貴志・榎本の1歩も譲らない投手戦は、終盤まで続いた。5回に2死満塁としながらも後1本が出なかった貴志は、6回、四球の榎本が2盗、中西がバントで送り1死3塁と攻め、続く中嶋がボールに飛びつきスクイズを試みたが、宮前・内田監督が「前日にスクイズをはずすサインを教えた」という宮前バッテリーの読みがズバリ的中。スクイズは失敗したが、守備のミスを突いて走者が本塁を狙ったが、間一髪生還には至らなかった。規定により1人の投手が投げられるのは7回までで、両投手は規定回数を完封で締めくくった。

特別延長は無死満塁から再開。先攻の宮前は、制球に苦しむ貴志の2番手、3番手の投手から、連続4四死球を選び、1死後、池田の中前適時打で1点を加えた。この回、安打はこの1本だけで7点を挙げた。追う貴志は久保の内野ゴロの間に1点を返しただけで、宮前に勝利がほほ笑んだ。両チームは18、19日に西牟婁地方(田辺市・上秋津若者広場)で開かれる高円宮杯第33回全日本学童軟式野球大会・マクドナルドトーナメント県大会に出場する。

宮前の内田監督は「選手は10人だが、1人は4年生なので6年生9人で戦ってきた。厳しい試合の連続だったが、この子たちが2、3年生の頃、雑賀や広瀬のチームの皆さんが、練習試合をしてくれた。あの積み重ねが今のチームをつくり優勝できたと思う。本当に感謝したい」とし、内田主将は「10人で頑張った。優勝できてうれしい。県でも優勝を目標に全力を尽くす」。蔦尾投手は「走者はあまり気にせず投げた。内外野のみんなを信頼しているから、県でも頑張る」と意欲を示した。前日の結果、C級決勝は次の通り。

【A級】準々決勝=宮前5―0中之島▽雑賀3―1四箇郷▽貴志1―0宮▽和佐3―2三田◇準決勝=貴志11―4和佐▽宮前2―2雑賀※宮前の抽選勝ち  【B級】決勝=西脇4―4貴志※西脇の抽選勝ち

【C級】準決勝=和歌浦3―1紀伊▽宮前1―1八幡台※宮前の抽選勝ち◇決勝=和歌浦9―2宮前