紀の川市議選 旧5町別分析「那賀」

 9月2日現在の有権者数は6512人で旧5町中、2番目に少ない那賀地区。5町の中では最も少ない現職2、新人1の3人が立候補を表明している。それぞれ北部、中部、南部に地盤を固めており、比較的票割も安定しているように見える。だが、亡くなった現職の原氏の引退票や、前回出馬した新人の獲得票をめぐり、他地区からの参入も目立っている。〔写真の並び、紹介は五十音順〕

 立候補を表明しているのは石脇順治(57)無新、坂本康隆(69)無現、堂脇光弘(66)無現――の3氏。

 石脇氏は麻生津地区を中心に票固め。地区や団体の推薦はないが緻密に1件づつ訪問し、手応えを感じているようだ。他地区の候補者が「よく名前を聞く」と話すように市内全域で活発に活動。「ようやく現職と同じスタートラインに立った。これからが勝負」と気を引き締める。

 坂本氏は前回1374票で14位当選。「青洲まつり」の関係で先月31日にようやく事務所開き。祭りと並行して後援会活動を進めてきたが、多少の出遅れ感は否めない。だが、名手地区区長会や山の原墓地管理委員会、青洲の里友の会の推薦を受け、盤石の態勢だ。一方で、引退票などをねらう他候補の動きを警戒。「厳しい選挙になる」と覚悟している。

 堂脇氏は前回1418票で13位当選。名手上、平野地区などの推薦を受ける。前回は原氏と地区の票を分け合う形となっていたが、「今回は動きやすくなった」と追い風も。だが、地域の行事の関係で前回と比較すると活動内容はまだ3分の1程度。巻き返しを図り奮闘中だ。