稽古大詰め 11日、和歌浦一帯で「和歌祭」

 江戸時代から受け継がれる、和歌山市和歌浦西の紀州東照宮(西川秀紀宮司)の大祭「和歌祭」が11日、和歌浦一帯で行われる。竹籠(かご)を背負い歩く母衣(ほろ)、太鼓や端唄(はうた)を響かせ歩く「唐船」(とうぶね)などさまざまな練り物があり、演者たちの稽古も大詰め。小学生らによる団扇太鼓や餅花踊も、本番に向け、連日練習が重ねられている。

 団扇太鼓と餅花踊の練習は小学生の放課後、同宮参道で。太鼓や母衣などの経験があり、9歳から毎年和歌祭に参加している松井瑛雄(てるお)さん(85)を中心に指導に当たっている。

 団扇太鼓の演者は左手に太鼓を右手に枹(ばち)を持ち、餅花踊の演者はササを持ち、一歩一歩振りを付けながら練り歩く。演者は足の運び方や太鼓をたたくタイミングなどを真剣に習得していた。

 和大付属小3年の菅谷信太朗君(8)は「踊りは楽しい。本番までに完璧に覚えたい」と熱意を見せる。松井さんは「当日、子どもたちの練習の成果が出ることを祈ります」と話している。

 当日は午前11時半から同宮の108段を勇壮に駆け下りる「神輿おろし」が行われた後、正午に行列渡御が出発。同宮を出て、海岸通り、和歌浦漁港、片男波海水浴場、万葉館、不老橋、あしべ通りを練り歩く。その間、4カ所で演舞が披露される。この他、各種伝統芸能披露やフォトコンテストが催される。

 西川宮司は「参列者1000人が動く、素晴らしい祭り。演者の熱意で天気も晴れてくれたら」と話している。

 雨天中止。行列渡御が行われる正午~4時ごろは交通規制あり。詳しい規制についてはホームページ(http://www.wakamatsuri.com/)で案内。問い合わせは実行委(℡073・444・0808)まで。