知事選ラストスパート 県都で訴え

 いよいよ投開票が30日に迫った知事選。3選を目指す現職・仁坂吉伸候補(64)=無所属、自民・公明・民主・社民県連推薦=を「市民オンブズマンわかやま」事務局長の新人・畑中正好候補(62)=無所属、共産推薦=が追う展開が続いている。仁坂候補は前回の25万9200票を超える得票に向けて、畑中候補は消費税の再増税延期と衆院解散を追い風に、ラストスパートをかける。

 仁坂陣営は、昼は各地で県会議員や首長らを応援弁士に迎えて街頭演説。和歌山市では企業回りも積極的に行い、夜は連日1~2回の個人演説会をこなしている。陣営によると、個人演説会には毎回100~300人以上が集まるという。

 中村愼司選対本部長が掲げる投票率50%超えを目指し、和歌山市北汀丁の選挙事務所では毎日10人以上のボランティアで電話作戦を展開。しかし選挙ムードは低調で、陣営関係者は「一生懸命やっているが分からない。40%台に乗るかどうか」とこぼす。

 28日は和歌山市で企業回りを中心に活動。夜は市内中心部で個人演説会を開く。29日も市内をあいさつ回りする。

 畑中陣営は連日10~15カ所の街頭演説をこなし、1~3カ所で個人演説会を開催。各会場40~150人以上を集めている。選挙戦の終盤にかけ、特にこの1週間は参加者が増えているという。

 陣営関係者は「8月に『安倍政権にノーを』と出馬表明した時はぼんやりとした反応しかなかったが、衆院解散を受けて畑中候補への期待は広がっている」。候補者本人は、残りの選挙戦は「食事時間を削ってでも街頭に立つ」と燃えており、消費税増税や紀淡連絡道路の反対などを無党派層に訴え掛ける。

 28、29日は和歌山市内に集中。28日は午前6時半からJR和歌山駅前に立ち、昼は吉宗公像前で演説した。

県職員の働きに感謝する仁坂候補(28日正午過ぎ、県庁前)

県職員の働きに感謝する仁坂候補(28日正午過ぎ、県庁前)

通勤客にアピールする畑中候補(28日早朝、和歌山駅前)

通勤客にアピールする畑中候補(28日早朝、和歌山駅前)