楽しい陶芸と写真の共演 祖母と孫の2人展
紀の川市打田の辻本志津子さん(88)と孫の辻本晋吾さん(32)の、写真と陶芸の2人展が8日まで、和歌山市湊通丁北のホテルアバローム紀の国2階ギャラリー龍門で開かれている。
志津子さんの米寿を記念し、ともに初めて開く作品展。写真を出品している志津子さんは60歳でカメラを始め、これまでの公募展の入選・入賞作30点を展示。全てフィルムで撮影したもので、透けるのれん越しに街ゆく人を写した「晩夏」、祭りで腰掛ける巫女(みこ)のリラックスした足元を写した「出番待ち」の他、室内で写した幻想的な最新作「イルージョン」も並ぶ。
晋吾さんは陶芸を始めて約4年。紀美野町の八幡工房で作陶し、和歌山弁で「彼ら」「あの人たち」などを意味する「テキラ」と名付けたオブジェなど約120点を出品している。本を読んだり、そばを食べたりするユーモラスな姿の作品に、訪れた人は「ほっとしますね」などと鑑賞。
県展の入選作で、魚の体内で小人たちが酒盛りをするユニークな作品も並び、来場者は用意されたペンライトを当てて中をのぞき込むなどしながら、思い思いに楽しんでいる。
晋吾さんは「思い切って作品展を開いて良かった。たくさんの人に見てもらえてうれしい」と笑顔。志津子さんは「高齢ですが、健康のために趣味を持ち続けて良かった。皆さんに励ましの言葉を頂いて、もっともっと写真を撮ろうと力になります」と話していた。
午前10時から午後5時(最終日は3時)まで。問い合わせは同所(℡073・436・1200)。