5年連続で下落幅は縮小 29年県内路線価
国税庁は3日、相続税や贈与税の課税額を算定する基準となる土地の評価額を示す、平成29年分の路線価(1月1日現在)を公表した。県内は標準宅地の対前年変動率の平均値が1・6%の下落となったが、下落幅は5年連続で縮小。都道府県別順位も43位から40位に上昇するなど、回復に向け明るい兆しも見られた。
県内7税務署管内で最高路線価が上昇したのは対前年比5・8%上昇となった田辺署管内のみで、他は横ばいか下落だった。近畿2府4県では、京都、大阪両府が前年に続いて上昇し、上昇幅も拡大した。2府4県の対前年変動率の平均値は0・4%の上昇となっている。
県内の最高路線価は、和歌山税務署管内の和歌山市友田町5丁目(JR和歌山駅前)で、1平方㍍当たりの価格は36万円、5年連続で価格に変動はなかった。県内で下落率が最大だったのは湯浅税務署管内の3・4%。
路線価は国税庁ホームページ(www.rosenka.nta.go.jp)で閲覧できる。全国の国税局、税務署のパソコンからでも見られる。
和歌山税務署を除く県内6税務署の最高路線価と変動率は次の通り。
海南=海南市名高(中央通)、8万9000円、1・1%減▽御坊=御坊市湯川町財部(国道42号線)、5万6000円、増減なし▽田辺=田辺市新万(市道中万呂礫坂線)9万1000円、5・8%増▽新宮=新宮市新宮(市道丹鶴町中央通線)、6万8000円、1・4%減▽岩出=岩出市中迫(国道24号線)、7万9000円、増減なし▽湯浅=有田川町大字明王寺(国道42号線)5万7000円、3・4%減