市長が計画に疑問 和泉山脈の太陽光計画

和歌山県和歌山市北部の和泉山脈に大規模な太陽光発電設備を設置する計画について、尾花正啓市長は19日の市議会本会議で「私自身計画に対し疑問を感じる。和泉山脈の南斜面がソーラーパネルで埋め尽くされるのは望ましくないと思っている」と述べた。松井紀博市議(至政クラブ)への答弁。

計画は、不動産開発業者の「TKMデベロップメント」(東京都)が直川、府中両地区の132・36㌶で76・6メガワットの施設を、合同会社「サクシード和歌山」(三重県)が六十谷、園部、直川各地区の74・34㌶で48メガワットの施設を建設するもの。

尾花市長は、開発による土砂災害や自然環境破壊の発生を懸念する声が計画地の連合自治会や水利組合から上がっている状況にふれ、「地域の方々の意見は十分尊重しなければいけない」と地元の理解を得ることの重要性を強調。市は計画の許認可を行う立場ではないが、尾花市長は「市としては災害の防止、水害の防止、水の確保、環境の保全の四つの観点から厳しく精査している」と述べた。