再犯防止へ保護司の拠点 海南にサポートセ

海南市と紀美野町を管轄地域とする紀西保護司会(林秀吉会長)は3日、同市日方に「更生保護サポートセンター紀西」を開設した。犯罪や非行からの立ち直りや再犯防止の支援に向け、市民からの相談受け付けや、関係機関との連携強化などへの活用が期待される。

2016年に「再犯の防止等の推進に関する法律」が施行され、保護観察を受けた人の更生を支援する保護司の活動強化が求められる中、開設準備が進められてきた。同センターの場所は、旧海南市役所の分室として利用されていた施設の1階。これまで同会は会長の自宅を事務局に利用してきたが、事務処理の効率が悪いなど課題があった。

全国には保護区が886カ所あり、7月19日現在でサポートセンターが開設されていない区が365カ所。全国的に再犯率が上昇し、官民協働によるセンターの設置が急務とされている。

開設に当たり林会長(68)は「再犯の大きな要因に定職に就けないことがあるので、協力雇用主との連携も深めたい。また市民の相談事の窓口としても機能していきたい」、中谷弘子センター長(72)は「拠点ができたことで保護司間の連携がしやすくなります。社会のお役に立ちたいです」と話している。

開設されたセンターで中谷センター長㊨と林会長

開設されたセンターで中谷センター長㊨と林会長