早期完成を願って 紀勢線の建設促進大会

 近畿自動車道紀勢線の建設を求める促進大会が6日、和歌山県和歌山市湊通丁北のホテルアバローム紀の国で開かれた。建設促進協議会会長の仁坂吉伸知事や自民党の二階俊博幹事長、和歌山と三重の市町村長ら約200人が出席し、事業化が決定した道路と4車線化の早期実現に向けて決意を新たにした。

 紀勢線は大阪府松原市を起点に紀伊半島の海岸線を通り、三重県多気町までをつなぐ総延長約335㌔の高速道路。道路の一部である新宮市あけぼの―三輪崎を結ぶ4・8㌔の新宮道路と、三重県熊野市久生屋町―紀宝町神内を結ぶ15・6㌔の紀宝熊野道路はことし5月に国で新規事業化が決まった。

 仁坂知事はあいさつで「南海トラフ地震が起きたら、三重も和歌山も避難や救助をしなければならない。その時に高速道路が出来上がっているか。道路の事業化は前提で、完成するまでが大事。大阪万博までに完成させてもらいたい」と述べた。意見発表では㈱南紀白浜エアポートの岡田信一郎社長が登壇。リゾートなどで仕事を行うワーケーションの促進や、バイオマス発電所の建設など紀南に話題が集中していることを紹介し、「紀南の勢いはすさまじく、南紀白浜空港も昨年は過去最多の16万人が利用した。この勢いを取りこぼさないためには、交通インフラの整備が重要。防災対応の点でも、また活性化の制約にならないためにも、高速道路の早期実現を願いたい」と訴えた。

 最後に新宮市の田岡実千年市長が大会決議を読み上げ、仁坂知事が国土交通大臣政務官の門博文衆院議員に決議文を手渡した。

大会決議を手に仁坂知事㊨と門衆院議員