紀の川は過去最大、岩出は3年ぶり減 一般会計

 紀の川市は22日、 岩出市は21日、 来年度当初予算案を発表した。 紀の川市の一般会計は過去最高となる前年度比22億8000万円増の332億8000万円。 過去最高の市債発行や新庁舎建設事業に関わる基金の繰り入れなどが押し上げた。 岩出市の一般会計は3年ぶりの減額となる前年度比2億8218万円減の136億7153万円。 下水道事業や災害対策、 国体対策などの事業に重点が置かれた。

  
【紀の川市歳入】自主財源となる市税は固定資産税などの減少が影響し、 前年比9854万円減の65億8665万円。
 また、 新庁舎建設などに関わる基金が組み込まれ、 繰入金は前年度比23億5822万円増の26億9513万円と一般会計を押し上げた。
 合併特例債などの市債発行額は前年度比4・2%増の57億5260万円となり、 来年度末の市債総額は366億7600万円の見込み。

 【紀の川市歳出】新庁舎建設事業と粉河中学校移転改築事業などが影響し、 来年度の普通建設事業費は前年度比29億7461万円増 (55%増) の83億6064万円と大きく増えた。
 新規事業は、 打田、 桃山、 貴志川地区の小中学校を対象にした学校給食センター建設整備事業 (設計など) 2億274万円、 老朽化した打田体育館などの建て替え計画を盛り込んだ都市公園整備事業 (取り壊し) 2億7120万円などが目玉。
 その他、 高齢福祉関係では、 要介護3~5の高齢者宅に理容師を派遣するなどの高齢者自立支援事業4048万円を計上した。



 【岩出市歳入】自主財源の市税は固定資産の評価替えにより下落し、 前年度比4701万円減の51億7896万円。 一方で地方交付税は国勢調査の人口増加などが影響し、 3億円増の31億円。 市債は、 市道湯窪中島線の新設工事やクリーンセンターストックヤード建設事業などの完了により、 道路、 清掃の両交付債発行がなくなり前年度比10%減の7億9900万円にとどまった。

 【岩出市歳出】平成27年度までの完成を目指している第3次認可区域の下水道事業工事の増加を見込み、 特別会計に前年度比5521万円増の3億1321万円を計上した。 また、 下水道事業に関する建設事業費は12億4400万円 (前年度比51・4%増) と大きく増えた。
 その他、 市庁舎の非常用発電設備設置4767万円、 国体に向けた市総合体育館照明設備改修3107万円などが重点事業として盛り込まれた。