健康局長ら5人処分 和市動物愛護CF問題

和歌山県和歌山市の動物愛護クラウドファンディング(CF)の寄付金の使途を巡り、市健康局が事実と異なる資料に基づき市議会で誤った答弁を行い、後に全面訂正した問題で、市は10月30日、職員5人の処分を発表。健康局長(59)と生活保健課長(58)、動物愛護管理センター長(54)の3人を訓告、健康推進部長(58)と同課副課長(59)の2人を厳重注意とした。

CFは犬猫の不妊去勢手術の費用として2018年に実施し、2790万2545円が集まった。

20年6月市議会の厚生委員会答弁では、課長が寄付金の残金はあるとしていたが、7月にセンター長が目的外の使途を含め全額使ったとする事実と異なる資料を作成。この資料に基づき、局長が9月24日の同委員会で寄付金は使い切ったと答弁し、市議から6月の答弁との食い違いを指摘され、28日には一転して残金はあると訂正、陳謝する事態となった。

市の調査結果によると、同局は認識不足により会計処理上は寄付金を全額使用していると思い込み、局長が独断で誤った答弁を行った。

処分の理由は、局長と課長は資料を精査せず事実と異なる答弁を行ったため、センター長は事実と異なる資料を作成したため、部長と副課長は資料内容にもっと関与すべきだったとしている。