IR事業実施方針を公表 県が26年春開業へ

カジノを含む統合型リゾート(IR)の和歌山県内誘致を目指す県は7日、特定複合観光施設区域の整備に関する実施方針を公表した。

県は2026年春ごろのIR開業を目指している。IRを巡っては、昨年12月18日に政府が基本方針を公表。県は和歌山市や県公安委員会と協議を行った上で実施方針を定めた。今後はことし春ごろに優先権者を選定し、来年4月末までに区域整備計画の認定申請を行う予定。

実施方針では、県内でのIR開業の意義を「和歌山県がさらに発展していくためには、国内外から多くの観光客を惹き付け、大きな経済効果や雇用効果が見込めるIRが必要」とし、「Sports&Wellness」をコンセプトに掲げた。オーシャンフロントの立地、温泉、食文化など和歌山が誇る豊富な資源を活用し、都市部では体験することが難しい自然志向の楽しみと癒やしを提供したいとしている。

整備を目指す区域は和歌山市毛見の和歌山マリーナシティとした。区域の面積は23・61ヘクタール。事業期間は40年間。IR施設のデザインについては日本遺産に認定されている「和歌の浦」と調和する意匠とし、象徴的で先進性のある建物にするという。懸念の声があるギャンブル依存症対策については、依存症対策専門員の配置、IRカードの導入などを行い、犯罪の発生予防や善良な風俗環境の保持のため、警察官の増員や警察施設の設置などをし、有害な影響を排除することを盛り込んだ。