「詐欺ですよ」 警備会社社員が未然防止
特殊詐欺被害を未然に防止したとして海南署(井上英喜署長)は24日、綜合警備保障㈱(ALSOK)和歌山支社の社員2人に感謝状を贈った。
同署によると8日午後1時ごろ、和歌山県海南市内の商業施設内にあるATM機で同社の泉誠二さん(44)と田和直樹さん(24)が現金補充作業をしていたところ、相当の時間を要して携帯電話で通話をしながら操作している女性を見て違和感を覚えた。施設から出てきた女性に2人が声を掛けると「介護保険の還付金があるのでATMを操作してほしいと言われた」と話したので「それは詐欺ですよ」と忠告。すると女性は詐欺だと気付いたという。
幸いにして女性はATM機の操作を間違えていたため、被害には遭わずに済んだ。
感謝状を受け取った泉さんは「詐欺被害を未然に防ぐことができて本当に良かった」と話した。
同署生活安全刑事課長の小浦篤警部は「金融機関やコンビニエンスストアなどでは未然防止の事例はあるが警備会社はない。今後はいろいろな業種や一般の人にも意識が広がれば、高齢者を特殊詐欺から守ることにつながる」と話した。