中島啓江さん語る 岩出で人権を考えるつどい
「人権を考えるつどい」 (岩出市など主催) が19日、 同市荊本の市民総合体育館で開かれ、 オペラ歌手の中島啓江さんが講話。 自身がいじめられたエピソードを通して、 「ありがとう」 という言葉や命の大切さを訴えた。
約330人が参加。 中島さんは、 子どもの頃、 埼玉県内の小学校に通った。 貧しい家庭環境や、 以前住んでいた鹿児島のなまりがあったことなどから、 4年生の頃から壮絶ないじめを受け始めたという。 しかし、 母から 「ありがとう」 という言葉の大切さを教わり、 実際に口に出すことで6年生の時、 人生が変わった。 その時について、 中島さんは 「転校する日、 いじめっ子にも 『ありがとう』 と伝えました。 そうするといじめっ子が 『いじめてごめんね』 と声を掛けてくれた。 驚いたけどうれしかった」 と振り返った。 そして 「今の私があるのも今まで人生を諦めなかったから。 みんな頑張って生きてほしい」 と会場に呼び掛けた。
また 「千の風になって」 など2曲を披露し、 会場はその美声に酔いしれた。
来場した同市備前の大西哲夫さん (64) は 「実体験の話に感動しました。 みんな平等に仲良く手を組む社会にしたいですね」 と話していた。