二階氏が自民幹事長 世耕・鶴保氏が入閣

安倍晋三首相は3日、内閣改造と自民党役員人事を行い、県選出議員から、二階俊博衆院議員(77)が幹事長に、世耕弘成(53)、鶴保庸介(49)両参院議員が入閣と、3人の重要ポストへの登用が決まった。

県内議員で初の幹事長となる二階氏は、党三役の一つ、総務会長を長く務めたことから、今回の人事でも重要ポストでの処遇が期待されていた。2020年の東京五輪・パラリンピックに合わせ、2期6年までとなっている自民党総裁の任期を3期9年に延長し、「安倍首相(総裁)で五輪開幕を迎えるべきだ」との声が出ており、二階氏はいち早く任期延長を容認する考えを表明している。党ナンバー2の幹事長に就任し、党則や総裁公選規程の改正に向け、党内の意見の取りまとめに動くかなども注目される。

経済産業大臣に就任する世耕氏は、平成24年12月の第2次安倍内閣発足当初から官房副長官を務め、政務担当の副長官として在任期間は歴代1位の記録を更新。安倍首相の信頼厚い側近として知られ、県内でも大臣登用への声が高まっていた。NTT広報などを過去に経験し、IT分野などに強みを持つ世耕氏の手腕に期待がかかる。

沖縄・北方担当大臣に就任する鶴保氏は、7月10日の第24回参院選で4回目の当選を果たしたばかり。選挙中から、4選を決めれば参院議員の経験の長さが党内で上位数人に入るため、「大きい仕事も任されることになるだろう」と語っており、その言葉が現実になった。国土交通副大臣などを歴任した鶴保氏の活躍が注目される。

県内議員が複数の要職を得たことに党県連の吉井和視幹事長は「県政にとっても千載一遇のチャンスと捉えている。地方創生で全国一の発展もあるのではないか」と期待する。

右から二階氏、世耕氏、鶴保氏

右から二階氏、世耕氏、鶴保氏