24時間ドクターカー運用 日赤で開所式

 医師が救急車に同乗して救急現場に向かうドクターカーシステムを24時間常設型で運用する「救急ワークステーション」が、日本赤十字社の全国92病院で初めて和歌山市小松原通の日赤和歌山医療センターに設置され、開所式が13日、同センターで開かれた。高度救命救急センターの医師や消防関係者ら約30人が出席し、テープカットなどで祝った。運用は16日から。

 式では、和歌山市消防局の尾崎由企雄救急救命士が、システム運用による救命率の向上を宣誓した他、出口博一消防局長は「医師との連携により、救急医療の充実や救急隊員のレベルアップが図られます」、同センターの平岡真寛院長は「継続して運営し、日本の誇れるワークステーションにしたい」と、それぞれ展望を話した。

 同システムの中心的役割を担い、県立医科大学勤務時にはドクターヘリで700回以上の乗務経験がある、岩﨑安博高度救命救急副センター長(51)は「天候不順や着陸場所、夜間などヘリよりも制限がないドクターカーは、柔軟に対応できるため、和歌山市の都市部では、より効果を発揮できる」とシステムのメリットを話していた。

テープカットで開所を祝う(左から)平岡院長、出口局長、大浦正男副局長

テープカットで開所を祝う(左から)平岡院長、出口局長、大浦正男副局長