写真コンク初出品で3人全国入賞 今福小

 小中学生・高校生の自由研究や創作の作品を募る「第60回全国学芸サイエンスコンクール」で、和歌山市立今福小学校(亀位直規校長)5年生の早野結唯君(10)が写真部門小学生の部で最高の金賞を受賞した。6年生の龍田佳汰君(12)と2年生の亀井幸騎君(8)も同部門で入選を果たし、3人が入賞する活躍となった。

 同コンクールは㈱旺文社が主催し、内閣府、文部科学省、環境省が後援。自由研究、小論文、絵画など5分野、12部門があり、今回は国内各地に加えてドイツ、タイなどから計約12万8000点の作品が寄せられた。写真部門小学生の部の応募総数は447点に上った。

 入賞した3人が写真を撮るようになったきっかけは校務員の山下仁さんとの出会い。貴志中学校の写真部を指導し、学校行事などでも常に写真を撮影している山下さんを見て、カメラを触ってみたくなったという。今回出品した写真も、山下さんの「撮ってみるか?」の一言から、カメラを借りて撮影。印象的なモノクロに仕上げた。

 金賞に輝いた早野君の作品は「雨の日の収穫」。6月に同校の学習菜園でキュウリを収穫している友達を写した1枚。「カメラは少し重かったけど、友達が収穫したキュウリをこちらに見せているように撮れたのが良かった」と振り返る。

 龍田君の作品「めだか池の清掃」は、校内のめだか池を整美委員会が清掃している様子を撮影。夏のきれいな風景を写真に残せたことが印象深いという。

 亀井君の作品は、朝の掃除の時間を撮影した「そうじタイム」。掃除をしている人を写そうとカメラを構えていると、ちょうどモップがけをしている児童が通り、良い写真が撮れたとのこと。

 亀井君はこれまで、月がきれいな日に家族のカメラで撮影していたが、早野君と龍田君の2人は、カメラで写真を撮ったのは今回の作品が初めて。

 入賞の知らせを受けて早野君は「金賞が取れるとは思っていなかった。家族も喜んでくれて良かった。これからは思い出に残したいものの写真を撮りたい」、龍田君は「入選にはびっくりした。もっと写真を続けてみたくなった」、亀井君は「また入選できたらと思う。大きくなったらカメラを買ってもらって、もっと撮影してみたい」と話し、ますます写真が好きになった様子だった。

 また、同コンクールには学校に対する表彰もあり、同校は写真部門で「日本英語検定協会学校特別奨励賞」を受賞。亀位校長は「初めてコンクールに挑戦してみて、こんなに入賞者が出るとは思っていなかった。児童も写真に興味を持ち始めているので、写真部の創設を考えたい」と話していた。

 早野君と亀位校長は、3月にホテルオークラ東京(東京都港区)で行われる表彰式に出席する。

入賞を喜ぶ(左から)龍田君、早野君、亀井君

入賞を喜ぶ(左から)龍田君、早野君、亀井君