半世紀の歴史に幕 葵フォトグループ回顧展
「葵フォトグループ回顧展」 が16日まで、 和歌山市民会館展示室で開かれている。 同グループは同市の写真家・亀忠男さんが創設。 昭和40年以来毎年写真展を開いてきたが、 おととし亀さんが死去したため今回が最後となっている。
作品は、 「酷寒」 など亀さんの遺作3点と、 現会員15人とOB27人の思い出深い作品や遺作計64点(90枚)。 ドキュメンタリー的なリアルな写真、 時代の記録と美の世界を目指したグループだけに、 生きる厳しさや生活のふとした情景、 時代を捉えたモノクロ作品が多い。
創立直後からの会員、 西寿夫さん(83)=同市布施屋=は、 「懐かしいです。 昔がそのまま残っている。 写真はやっぱり記録性が大事ですね」。
訪れた有田市の写真家・照井四郎さん(63)は、 「なぜこれを撮るのかを考えているから、 心に響き揺さぶられる。 見ていると写真の原点に戻らなければと思う。 こういうクラブがなくなるのは寂しいですね」 としみじみと見つめていた。
会員らは、 「今回で約半世紀にわたる歴史に幕を閉じることになりました。 皆さまの温かいご支援に感謝します」 と話している。