「デリバリー方式」が妥当 市立中の給食
和歌山市立中学校での給食実施について話し合う 「市中学校給食協議会」 (矢萩喜孝会長) の第5回会議が24日、 同市西汀丁の市教育文化センターであり、 業者が配達する弁当形式の 「デリバリー方式」 が妥当とする答申をまとめた。 市教委はこれを受け、 実施方式や開始時期などの詳細を決める。 当初予定していた本年度中の実施は現実的でなくなった。
デリバリー方式は校舎に調理室を増設する必要がないなど、 初期費用が低く抑えられ、 配膳に時間がかからないとされる一方、 汁物がなく、 弁当のために適温で提供できないなどのデメリットもあるとされる。 また、 全国で同方式を採用している学校では、 家庭の弁当との選択制を採用していることが多いという。
この日の会議では、 同方式で給食を実施している姫路市立白鷺 (はくろ) 中学校の視察状況を公表。 それによると、 同校の喫食率 (給食を食べている比率) は40%、 一食の給食費が300円であり、 「食育」 の観点から1カ月単位で注文を受け付け、 姫路市教委の担当者が毎食、 検食しているという。
この実態を聞いた上で、 委員からは 「市の財政状況を考えるとデリバリー方式が現実的」 「食材の管理をきっちりしてほしい」 「教員の理解を得てほしい」 「試行期間がいる」 「弁当は数種類ほしい」 などと意見があった。
矢萩会長は 「中学校給食はあるべし、 というのが結論。 ベストなものではないが、 ベターな実施方式としてデリバリーがふさわしい。 これを第一歩として、 改善しながら前に進みたい」 と締めくくった。
この答申を受け、 市教委の原一起教育局長は 「(答申を) 重く受け止め、 有意義なものになるように詳細を検討したい」 と述べた。