芝田さん「わかやま絵本の会」代表に
ことし8月に急逝した松下千恵さん (和歌山市松江西) の後を受け、 同市堀止東の芝田浩子さん (51) が 「わかやま絵本の会」 の代表になった。 同時に事務局も自宅に移転。 芝田さんは 「今は注文を受けたり発送したりと窓口だけ。 会を維持することで精いっぱいですが、 会報 『こどもわかやま』 などでつなげていけたら。 まだ残っている和歌山の民話200話のうち、 100話を本にする計画も進めていきたい」 と話している。
同会は、 「あまり知られていない郷土の話を掘り起こして絵本にしよう。 親から子へ、 子から孫へと伝えてもらえたら」 と松下さんらが昭和60年に結成した会。 絵本好きの芝田さんは、 その年の子ども絵画展で松下さんと出会い、 誘われて入った。 もう26年になる。
入会の2年後に 『絵本熊楠特集』 制作に関わり、 うち1冊の絵と手書き文字を担当。 『華岡青洲』 を描き、 『知ろう歩こう和歌山城』 にも参加。 最近は、 同会が協力した 「城下町の風景―カラーで読む 『紀伊国名所図会』」の彩色や、 「春日の森」 「友ヶ島」 (制作・NPO法人トライ) のイラストマップを描いている。
「絵が好きなんです」。 全国の宮崎駿ファンとサークルを作り、 会報を長年発行した経験もあり (宮崎駿さんからの手紙は大切な宝物だ)、 事務局を引き受けることに。
台風12号による本屋の被害など心痛むことも多いが、 副代表の西原加奈子さんや3人の世話人を中心に、 相談しながら進めていく予定だ。
また、 同会が出版した約140の絵本やカルタには在庫も多い。 今までの本を一堂に並べての紹介もしていきたいという。
芝田さんは、 「松下さんは事務をこなし、 取材をし、 会報を作り、 会員と交流しながら創作グループを束ねて絵本を出し、 自らも書いた。 本当にすごかった」 と振り返り、 「気負わずにぼちぼちやっていきます」 と笑顔で話している。
【事務局】〒640―8136、 和歌山市堀止東1―3―17、℡・FAX073481 5518、URLhttp://wakayamaehon.blog.shinobi.jp/