12月3日から 海南で「まちなか映像祭」

 「第1回海南まちなか映像祭」が12月3日から来年2月にかけて海南市で開かれる。上映会や監督のトークショーなどを通じて地域活性化を目指そうと、住民有志が初めて企画。毎月1回上映会を開き、計6つの映像作品を紹介する。このほど同市黒江の黒江ぬりもの館でPRイベントが開かれ、市にまつわる映像作品が上映された。

 同市には映画館がないため、「映画を楽しんだり、親しめる空間をつくりたい」と同市名高の清水いつ子さん(37)ら有志が集まった。取り組みが市の「まちづくりイベント事業」に選ばれ、ことしの夏ごろから準備を進めてきた。

 この日は和歌山映像クラブのメンバーらが出品した計10点の映像を上映。アジサイ寺として有名な同市別所の願成寺でアジサイを撮影した作品、「かいなん夢風鈴まつり」の様子、シラス漁や釜揚げシラスの製造風景を撮影した作品などさまざまで、来場者は市の伝統産業や文化、名所などをゆっくりと堪能していた。

 出品した同クラブメンバーの武田雅治さん(72)は「まちなか映像祭に感銘して応募した。これから2回、3回と続くみたいなので、期待しています」と話していた。実行委員会の会長を務める清水さんは「映像を通じて地域とつながる場をつくりたいですね」と張り切っている。

 上映会は12月3日、来年1月15日、2月19日に開催。12月は黒江の浄国寺で「小さな町の小さな映画館」を上映する。北海道にある映画館「大黒座」に関わる地域の人々を描いたドキュメンタリー。関西初上映で、監督の森田惠子さんも来場する。午後5時開場。チケットは当日大人1200円(前売り1000円)、3歳~小学生600円(同500円)。

 1月は同市日方の市民会館で「チェコと日本(山村浩二特集)のアニメーション」を上映。2月は同市下津町下津の市民交流センターで、紀美野町出身の映画監督、東陽一さんを迎え、「酔いがさめたら、うちに帰ろう。」など数作品を上映する。

 1枚で6作品全てを楽しめる共通鑑賞券も3500円で販売する。チケットは同館、市物産観光センター、海南駅前商店街内・ハリマヤバッグ店などで販売中。問い合わせは実行委(℡080・3868・8867、メールkainanff@gmail.com)まで。