和工、初戦突破ならず 全国高校ラグビー
第91回全国高校ラグビーフットボール大会は27日、 東大阪市の近鉄花園ラグビー場で1回戦8試合があり、 第2グラウンドの第2試合で和歌山工業が札幌山の手 (南北海道) と対戦し、 0―29で敗北した。
和 工0(0―17、0―12)29札幌山の手
22年ぶりの初戦突破を狙う和工は試合開始早々から猛攻を仕掛ける。 ナンバー8服部航介の個人技で局面を打開し、 辻井が両サイドへ展開。 何度も突破を試みたが、 攻撃のミスが目立ち得点には至らなかった。
すると前半17分、札幌山の手にワンチャンスを生かされトライを献上。 その2分後にもトライを与えるなど前半を0―17で折り返した。 後半に入っても和工は敵陣内でプレーし試合を優位に進めたが、 ゴールライン前数㍍で粘り強い守備に阻まれ、 結局札幌山の手の守備陣を崩せず0―29で敗戦を喫した。
山下弘晃監督は 「トライを取れそうなところで取れずチャンスを生かせなかった。 選手たちは一生懸命やってくれた」 とねぎらった。 田中諒太主将は 「思い通りのプレーができなかった。この悔しさを後輩に託し、 来年こそ1勝してほしい」 と話した。
トライ取れず悔しい ナンバー8服部
僕の実力不足です。 試合後、 肩を落とす服部はやりきれない表情で話した。 「トライを取れなくて悔しい」
服部は1年生の時から花園の舞台を経験。 ナンバー8を背負い、 チームの中心選手として3年間を全うした。
この試合も攻撃の起点となって何度も突破を試みた。 もちろん相手チームからしてみれば要注意人物となる。 札幌山の手が守備に回る際は必ず 「8番」 という声が飛び交い、 厳しいマークにあった。
「強さは感じなかった」 と相手の守備を分析する服部だが、 トライを奪うことはできなかった。
「ゴール前まで行ったのにトライを取り切れなかったのは僕の実力不足。 3年間全国で1回も勝てなかった」と悔やむ。 後輩には、 「2年生も試合に出ていた。 この経験を新チームでも生かして成長してほしい。 来年は勝てる」 とエールを送り、 胸を張ってラグビー場を後にした。