元旦祭で獅子舞奉納 海南の藤白神社
海南市藤白の藤白神社 (吉田昌生宮司) で1日、 新年を祝う 「元旦祭」 が行われ、 多くの参拝者でにぎわった。 県の無形民俗文化財に指定されている 「藤白の獅子舞」 も奉納され、 力強い初舞が披露された。 獅子舞には震災復興などの思いも込められ、 参拝者らは 「明るい年になりますように」 などと願いを込めた。
獅子舞は約800年前、 後鳥羽上皇の熊野御幸の際に演じられたのが始まり。 毎年保存会が奉納している。
除夜の鐘が鳴り終わると、 神前に金色の顔をした獅子と天狗の面をかぶった猿田彦命 (さるたひこのみこと) が登場。 舞では、 春になって冬眠から目覚めた獅子が体に付いたノミを払ったり、 チョウを追い掛けたり、 猿田彦命の巻物を奪おうとするなど、 息ぴったりの掛け合いが披露された。 無病息災などを願い、 獅子に頭をかんでもらう親子連れの姿も多く見られた。
猿田彦命を演じた岩渕亘匡さん (39) は 「昨年は大震災など悲しいことがあったからか、 ことしは平和や復興を願う参拝者が多かった気がします。 良い年になってほしいですね」 と話していた。