患者数昨年の4倍 和歌山でもインフル猛威

 全国的にインフルエンザが猛威を振るう中、県でも16~22日に県内50医療機関から報告された患者数が1医療機関当たり41・20人と、流行が続く可能性がある「警報基準値」(30人)を超えた。昨年のピークは注意報(1医療機関当たり10人)止まりで、1医療機関当たりの患者数が40人を超えたのは平成17年以来7年ぶり。

 県難病・感染症対策課によると、今月第3週(16~22日)の患者報告数は、第2週(9~15日)の約3・2倍に急増。昨年の第3週に比べて約4倍になった。

 第3週で警報基準値を超えたのは、和歌山市(40・6人)、橋本市(39・17人)、湯浅町(31・8人)、御坊市(43・67人)など。田辺市は、77・29人と警報基準値の倍以上の患者数が報告された。

 県内の1医療機関当たりの患者報告数は、昨年12月末から全国平均を上回って推移。第3週では、全国平均の約2倍に膨れ上がっている。

 県内の学校や幼稚園・保育所などの集団インフルエンザによる閉鎖措置も27日現在、昨年同期比約5倍の273校、欠席者数は約8倍の2574人と非常に多くなっている。

 県内では例年、1月下旬~2月初旬にインフルエンザのピークを迎えており、「もっと増える可能性は大いにある」と同課。ことしは平年に比べ気温が低く、空気が乾燥したため感染しやすくなったことも、インフルエンザ急増の一因と考えられるという。

 同課は、感染予防のため、うがいや手洗いの徹底、十分な睡眠、マスクの着用などを呼び掛けている。