多数の議員立法用意 与党は真摯に対応すべき
24日、 第180回国会が始まり、 谷垣総裁、 中曽根弘文会長などが衆参両院で質問に立ちました。
これらの質問は党を代表するものだけに、 党の職員と一緒に事前に何を質問するか内容を練って作成するものですが、 今回は少しハプニングが。
議員立法を出しているのに、 まったく対案も出さずほったらかしにした民主党に対し、 「ここいらでもう我慢の限界がきていることをしっかりと訴えようではないか」 ということで、 鳥獣被害対策議連の有志で質問に加えていただくよう、 総裁並びに中曽根会長に直談判に行ったのです。
その結果、 鳥獣被害の対策について、 衆議院においては谷垣総裁が、 参議院においてもどなたかが質問をしてくれることになったのです。
公党の代表質問ですから、 国の根本問題をまず真正面から取り上げるものであるだけに、 この扱いは異例中の異例だと言っていいでしょう。
おそらくはほんの少し触れるだけかもしれません。
結果は、予想通り、たった一行!「鳥獣被害対策法案など、 わが党が提出しているさまざまな議員立法の早期成立を強く求めます」 でした。 これに対して総理は 「真摯に対応します」 だって。
しかし、 それでもわたくしたちにはこの問題を取り上げてもらわねばならない大義がある。
それは、 野田総理はご自身の言葉で 「決められない政治」 に決別しようと高らかに宣言してくれましたが、 わたくしたちの提出した議員立法に趣旨は賛同しながら、 対案も出さず、 一年以上もほったらかしにしておいて、 よくも言えたものだという思いがあるからです。
また私は議院運営委員会の委員長。 法案の成立過程に深く関与する立場にあります。
もしも問題を解決しようとする努力が見られない与党なら、 すべての法案をボイコットしてもいい。 政治は自分たちの都合のいいものばかりを扱うものではないからです。
それぐらい真摯に一つ一つの提案に対応すべきなのが与党の責任ではないでしょうか。
しかし、 扱いに一喜一憂している場合ではありません。 まだまだいきます。
水産関係、 捕鯨、 景気対策などさまざまな分野で私と仲間は議員立法を用意しようとしています。
水産では、 浜での魚の価格が販売価格の平均五分の一というのが常識になっていますが、 これは何をおいても 「どこにどれだけのものを売るか」 という販売力のなさが最大の問題。
これらのことを念頭において、 この販売力を現場につける 「支援専門員」 を育成できないものか。 そして彼らを現場に投入できないものか?
捕鯨は言わずともしれたシーシェパードに対して有効な施策が打てるようにするため、 我が国への入国を禁止できないか。 また、 国内で鯨食が学校給食にならないか検討しようじゃあないか、 南氷洋の調査捕鯨は民間調査ではなく政府調査にして、 捕鯨の妨害行為に対してより有効な手立てを打てるようにできないか。
景気対策は国土の強靭化を念頭に、 前倒しで必要な施策を打つことができないものか。 金融緩和と同時に行うことによって、需要を前倒しで作るのであります。
ただでさえ、 わが党は顔が見えない、 与党の失点でしか得点できていないなどと揶揄(やゆ)されるきらいがありますが、 わたくしたち議員の一人一人は日々こうした具体的な提案を繰り返している、 それらの事情もぜひ国民のみなさんにご理解をいただく必要がある。
ユーチューブで野田総理の昔の演説が話題になっているのを知っていますか?
「マニフェストに書いてあることだけはしっかりとやるんです。 書いてないことはやらないんです。 それが当たり前の政治だ!」 と絶叫しているらしいのですが、 現状はもはや漫才ですね。
上に述べた政策はどれも民主党のマニフェストにはなかった 「想定外」 のものばかり。 議員立法に早く仕立てて、 どう真摯に対応してくれるか、 しっかりと監視しましょう。