川の清掃活動の輪広がる 直川地区
和歌山市直川地区の老人クラブ連合会(切目忠男会長) が中心になって60年ほど前から続けている、 地域の河川の清掃活動の輪が広がっている。 今月はこれまで参加していなかった新しい団体や児童も参加し、 子どもからお年寄りまで地域一丸で環境整備に取り組んだ。
主に清掃している河川は、 同地区の山奥にあるほこら 「墓の谷」 と南の紀の川をほぼ直線でつなぐ 「千手川」 (せんずがわ)。 同地区は昔から米作が盛んで、 農業用水として千手川から水を引いている。
六十谷駅からほこらまでの道のりがハイキングコースとして親しまれていることもあり、 同連合会などが 「気持ちよく通ってもらえるように」 と定期的に清掃してきた。 しかし平均年齢が78歳と高齢化が進み、 川の中の土砂をすくう作業が困難となったため、 十数年前に市立直川小学校の保護者でつくる 「互育会」 (松房次郎会長) などが自主的に受け継いだ。 保護者や児童らと共に広がっている活動に、 切目会長 (89) は 「地域の絆が深まっている」 としみじみと語る。
今月は両会の他、 直川連合自治会 (三木康永会長) が呼び掛けて4団体が集まり、 3~5年生の約30人合わせて約70人が参加した。 参加者は雪の舞い散る中、 土砂を取り除く以外にも雑草を刈り取ったり、 遊歩道の樹木を剪定 (せんてい) したりして、 千手川に架かる観音橋から南約500㍍区間を清掃した。