ロンドン五輪出場内定 レスリング湯元進一さん

 和歌山市出身でレスリング競技者の湯元進一さん(27自衛隊体育学校)が男子フリースタイル55㌔級のロンドンオリンピック日本代表に内定した。湯元さんは初めての内定で、30日のアジア予選で準優勝を果たし、出場切符を獲得した。

 湯元さんは、西脇中学校を卒業後、和歌山工業高校、拓殖大学に進学。高校2年生でインターハイ優勝を果たすなど、注目を集めた。
 ロンドンの出場枠は各階級上位2人で、 湯元さんは昨年12月の天皇杯全日本選手権(東京都)で優勝、 2位以内で内定の決まるアジア予選(カザフスタン)で準優勝した。

 湯元さんは、アジア予選の約20日前、合宿中に右股関節を故障。 痛み止めを使用し、 強行で出場していた。 湯元さんは、自宅で吉報を待つ父・鉄矢さん(48)に随時メールで戦況を報告。 オリンピック内定を決めた準決勝後、 鉄矢さんに電話で喜びを語った。「おとん、やったぞ。獲った獲った」

 平成20年の北京オリンピックは出場を逃した。同大会で双子の兄・健一さん(27)が銅メダルを獲得し、進一さんを奮い立たせた。鉄矢さんは、「いろんな試練があり、困難な道のりだったと思う。よくやった」と息子の内定を喜び、「ロンドンは進一のための大会。北京で見た日の丸を次はロンドンの表彰台に掲げてほしい」と話している。