防災・危機管理の充実へ 市町村担当者会議
県内30市町村の防災・危機管理担当者ら約70人が出席する会議が25日、 和歌山市茶屋ノ丁の県自治会館で開かれた。 国が先月発表した南海トラフの巨大地震の震度分布・津波高の推計や県が進めている防災・減災対策などが説明され、 意見交換が行われた。
内閣府の 「南海トラフの巨大地震モデル検討会」 が3月31日にまとめ、 発表した震度分布・津波高の推計結果によると、 県内沿岸市町の津波高は最大7・7~18・3㍍。 最大震度は全市町村で6弱以上、 20市町で7となっている。
いずれも従来の県の被害想定を超えているが、 今回の推計結果は、 次に起こる地震・津波を予測したものではなく、 今後何年以内に何%という発生確率を念頭に想定したものでもないとされ、 単純な比較は難しい。
会議では、 県の担当者が現在の取り組みを説明。 内閣府の発表内容を考慮して避難場所の見直しを行う他、 市町村による避難路整備への補助金交付、 県独自の被害想定の見直しに向けた調査などを進めるとしている。
また、 地震の他に水害、 土砂災害、 高潮などを含めた災害時の避難勧告などの判断、 伝達について、 県は今夏をめどにモデル基準をまとめ、 それを元に各市町村にも見直しを求めていく。
西山甚一県危機管理課長は 「関係機関が連携を深め、 防災・危機管理体制を充実させていきたい」 と話した。