陸上中距離で全国大会2冠 和北高の谷山選手
県陸上競技男子長距離のホープ・和歌山北高3年の谷山誠選手(海南市)が、大型連休中に開催された織田幹雄記念、日本ジュニア選手権の2つの全国大会で異なる種目で優勝した。織田記念では五千㍍を県高校新記録で快走、日本ジュニアは三千㍍SC(障害)で、昨年のインターハイで上位を独占した強豪を相手に、粘り強いレースを繰り広げ、わずか0・09秒差で見事接戦を制した。インターハイや国体の他、国際大会も視野に新たなステージでの活躍が期待される。
小学生の頃はサッカー選手だった谷山選手。陸上競技との出合いは、県市町村ジュニア駅伝の海南市代表に選ばれたのがきっかけで、亀川中学校で本格的に長距離を始め、和歌山北高校入学後は、吉田克久監督の下、三千㍍SCや五千㍍の練習に励み、昨年のインターハイでは三千㍍SCで決勝進出を果たした。
ロンドン五輪の代表選手選考会でもある今回の織田幹雄記念国際陸上競技会は、広島市の広島ビッグアーチで開かれた。西日本ジュニア男子五千㍍に出場した谷山選手は、序盤から抑えぎみでトップを譲り、2番手3番手をキープするレースを続けた。勝負どころのラスト300㍍でスパート、自己新だけでなく県高校記録を塗り替える14分17秒38で優勝を飾った。
金沢市の石川県西部緑地公園陸上競技場が会場となった日本ジュニア選手権は、世界ジュニア選手権大会代表選考も兼ねて行われ、三千㍍SCには、昨年のインターハイで入賞し、ことし大学生になった選手や高校生の有力選手が出場した。
谷山選手は自己のペースを崩さずレースを展開。ラスト3周からペースを上げ、終盤は豊川高(愛知)の服部弾馬選手と激しいトップ争いを繰り広げ、9分00秒10で接戦を制した。
2つの全国大会で得た成果は大きく谷山選手は「トラックは三千㍍SC、ロードは駅伝を目標に練習してきた。インターハイでは優勝、駅伝では全国8位を目指して、これからも頑張る」と力強く話した。