停電に備え初訓練 手信号で交通整理
今夏実施される可能性がある計画停電や、近い将来発生するとされる東南海・南海地震などの大災害での停電に備え、県警は5日、各地で手信号での交通整理訓練を初めて行った。和歌山西署管内では、同市九家ノ丁の交差点で信号機点検のため信号機の発光を止め、若手署員が交通整理動作を確認した。
署員は前後左右から来る車に、手の動作と笛の音で合図を送った。採用3年目の交通課、楠本記子さん(21)は「実際に交差点に立って信号のサイクルが体感できた。運転手に分かりやすい合図を心掛けたい」と話した。
同市西の交通センターでは交通部の署員50人が参加。運転免許試験場コースを利用し、実際に車を走らせて繰り返し動作を確認した。
講評で交通部の江南拓哉参事官は「自信を持って大きな動作と分かりやすい笛を心掛けて」と署員らに呼び掛けた。
海南署は海南市名高地内の国道370号、JR海南駅北交差点で行った。交通課、地域課の計10人が参加。信号を消し、大きく分かりやすく指示して車や歩行者を誘導した。
中には戸惑うドライバーらもいたが、署員が丁寧に説明し、手信号について指導。同署では「信号が消えた時にしっかり対応できるよう今後も訓練を続けていきたい」と話している。