国際公募写真展で快挙 紀三井寺の武津さん

 日本国際写真連盟(JIPF、 花畑重靖会長、 本部・京都)の第1回国際公募写真展で、 和歌山市紀三井寺の武津(ふかつ)孝雄さん(74)がFIAP(国際芸術写真連盟)ブルーリボン賞を受賞した。 同展には世界48カ国から3637点の応募があり、 海外からの応募者はほとんどがプロカメラマンという中での快挙。 定年後本格的に写真を始めた武津さんは 「驚きました。 うれしいのひとことです」 と話している。

 

 FIAPは、 写真を媒体にした国際交流を目的に、 スイス人らにより1950年に創設された組織。 ユネスコから正式に承認を受けたNGO機関で、 98カ国が加盟する世界最大の国際写真組織でもある。

 JIPFは、 このFIAPの承認を受けて昭和59年(1984)に発足。 今回の公募展は、 昨年第3代会長に就任した花畑会長(73)=海南市=が、 2代会長の長年の夢を引き継ぐ形で開催した。

 武津さんの入賞作品は、 京都で舞妓(まいこ)を写した 「年始回り」。 話し声が聞こえてきそうな自然な瞬間を捉えたことが評価された。 また、 入賞入選合わせて115点という狭き門だったが、 同市秋葉町の田中和巳さん(68)の 「冬の風物詩」 と、 武津さんの 「顔Ⅰ」 が入選している。

 花畑会長は 「外国からも3000点以上の応募があり驚いた。 また、 作品本位の審査だったのに、 和歌山から3点も入ったのは素晴らしい。 次回はさらに応募が増えるよう取り組みたい」 と笑顔で話した。

 なお、 モノクロ、 カラー両部門から1点選ばれる最高作家賞は、 香港のホー・ヘンリーさんの 「IWIN#2」 が獲得した。 入賞入選作品は、 10日から京都市立美術館別館で開かれる 「JIPF国際公募写真展」 で展示される。 また和歌山市宇須のギャラリー花畑正面でも紹介されている。