『小梅日記』が絵本に 8月1日に発売
「小梅日記を楽しむ会」 (中村純子会長)が、子どもも大人も楽しめる 『小梅日記』 の絵本 『小梅さんの日記』 を制作した。 和歌山市内の小・中学校や図書館などに寄贈するとともに、8月1日から一般発売する。 会員らは 「たくさんの人に読んでもらいたい。 そして日記の魅力を県内外にアピールし、和歌山の活性化につなげたい」と話している。
『小梅日記』 は、 幕末から明治にかけて和歌山で生きた川合小梅がつけていた日記。 日々の暮らしや紀州藩藩校 「学習館」 校長だった夫から入る藩の情報、 中央の大事件などが記されている。
同会は 「日記は全国に誇れる和歌山市の財産だが、 広く知ってもらうには難解」 と絵本化を企画。 本年度の和歌山市 「わかやまの底力・市民提案実施事業」 に選ばれた。
内容は、 家族や友人と潮干狩りを楽しんだ 「荒浜へ」 ▽小倉神社で見物した四十五、 六騎の馬による迫力ある 「馬かけ」 ▽平凡社版 『小梅日記』 には出てこない 「安政の大地震」 の生々しい体験談など、 膨大な量の日記と 「雑記」 から選んだ36の出来事。
絵日記風に分かりやすい文と絵で構成。 小学校高学年が読めるようルビをふり、 家系図や地図、 注釈も添えた。 表紙は小梅カラーの鮮やかな紅梅色に、 筆を手に正面を見る小梅を描いている。
企画・構成は中村会長(61)、 文は山上祥子同会事務局長(55)、 絵は 「わかやま絵本の会」 の芝田浩子代表(51)。 昨年6月からさまざまな資料を調べ、 専門家に話を聞き、 現地に足を運びながら作業を進めてきた3人は、 「支えてくださった方々に感謝です」 と話している。
同会は今後、 小学校や施設での絵本の読み聞かせ、 絵本を活用した小梅ゆかりの地ウオークなどを計画している。
定価500円。 モンティグレ(ダイワロイネットホテル和歌山)内宮脇書店で取り扱う。
問い合わせは中村会長(℡073・452・3399)。