福島への支援に感謝 高校生復興大使が県庁訪問

 東日本大震災と東京電力福島第一原発事故で大きな被害を受けた福島県から8日、 「うつくしま復興大使」 の高校生らが県庁を訪れ、 下宏副知事と面会し、 和歌山からの支援に対する謝意と復興への決意を伝えた。

 福島県の地方新聞 「福島民報」 が創刊120周年事業として企画し、 「ふくしまからのメッセージコンクール」 で入賞した中高生と一般の27人を復興大使に選んだ。 うち3人を五輪開催地のロンドンに派遣し、 24人が国内の各都道府県を訪問している。

 県庁を訪れた復興大使は、 鈴木花菜さん (安達高3年) と五十嵐佑実さん (湯本高3年)。 2人は、 震災と放射能の2つの大きな困難に直面する福島県民の暮らしに触れた上で、 「温かい支援で少しずつ復興に向かって頑張っている」 「たくさんの支援に日々勇気づけられている」 と感謝の言葉を述べた。

 さらに、 復興への決意などがつづられたメッセージ新聞や、 「ふくしまは負けない」 と記された伝統玩具・起き上がり小法師、 震災と原発事故の写真集などが、 2人から下副知事に贈られた。

 下副知事は 「諦めない気持ち、 前向きな姿勢に勇気づけられた。 いろいろなことがあると思うが頑張ってほしい。 和歌山も福島を応援している」 と話した。

 訪問には、 福島民報社の鈴木久取締役論説委員長、 芳見弘一復興戦略・創刊120周年実行委員長が随行し、 福島の復興の現状などについて下副知事と意見を交わした。