「扶桑鍍金」新社長に井田氏
プラスチック製品を量産する金型や部品などをメッキ加工する扶桑鍍金㈱(本社=和歌山市和田)の新社長に先月1日、井田憲男氏(45)が就任した。前社長の井田宗祐氏が昭和40年に扶桑特殊工業所として創業してことしで47年。取引企業は県内を中心に約400社に上る。井田社長は「今までのお客さまを大切にしつつ、ニーズに合わせた新しい表面処理にも挑戦する。技術とノウハウで今後も顧客を増やしていきたい」と意気込みを語っている。
扶桑鍍金は、昭和56年に設立したプラスチック製品の金型そのものの設計から製造までを手掛ける扶桑精機、同63年に設立したアルミニウムの表面の処理を行う扶桑技研とのグループ3会社で展開している。
扶桑鍍金は、硬質で水とさびに強いクロームでのメッキ加工が中心。精密機器の部品から、メラミン樹脂などでできた外食産業の食器の金型など、さまざまな製品のメッキ加工を担っている。
製品は一つひとつがオーダーメード。熟練の従業員が、金型の表面を機械で滑らかになるまで磨き、均等にメッキが付くように電気分解によって表面加工する。最後に、艶を出すために再度磨きをかける。納期は3日から1週間が主で、早さと精密さ、確実さが要求される。
井田社長は「メッキ加工から始まった会社。プレッシャーもあるが、和歌山の底力になるよう頑張っていきたい」と話している。