全校生徒用の非常食贈る 日進中育友会

 大地震や津波に備えようと、 和歌山市立秋月の市立日進中学校 (藤本禎男校長、 生徒780人) の育友会は3日、 全校生徒分の災害時非常食 (ビスコ保存缶800人分) を同校に贈った。 生徒用の非常食の備蓄・確保は県内初。

 同校は、 同地区の緊急時避難施設に指定されており、 アルファ米や飲料水などを備蓄しているが、 生徒らに優先的に確保されてはいない。

 先月、 市教委が主催した、 市内や被災地の中学生らが集まり、 意見交換する会議 「明日の和歌山市を築くジュニア会議」 に生徒会のメンバー2人が参加。 「地域のみんなの食料を自分たちが食べてしまってはいけない。 自分たちの食料は、 自分たちで確保しよう」 という防災意識が高まった。 それを聞いた育友会が、 全校生徒分の非常食の確保を支援することに決めた。

 贈呈式では、 育友会副会長で女性代表の稲田恭子さん (46) が、 同校の生徒会の山田将司会長 (14) に非常食を手渡した。 山田会長は 「育友会の人たちの協力に感謝しています」、 稲田さんは 「子どものためだけでなく、 地域の人のためにもなる。 子どもから意見が出たことは素晴らしいこと。 自分たちPTAが協力できたら」 と話していた。