いじめは減、暴力は増 和歌山県内学校調査
県内の国公私立学校で平成23年度に確認されたいじめは前年度の212件から98件に半減し、 児童生徒1000人当たりの発生件数は全国で3番目に少ない0・9件 (全国平均5・0件) だったことが、 11日に文部科学省が発表した調査結果で分かった。 暴力行為の発生は前年度より149件多い753件で、 1000人当たりの発生件数は全国ワースト7位の6・6件 (同4・0件) だった。
県教育委員会によると、 いじめの件数は公立小で20件 (前年度比21件減)、 公立中で39件 (同5件減)、 県立高校・特別支援学校で37件 (同66件減) といずれも減少。 いじめの内容は、 特に高校でパソコンや携帯電話による誹謗 (ひぼう) 中傷が多く見られたが、 ネットパトロールによる早期の発見、 対応などが件数の減少につながったと県教委は分析している。
一方、 暴力行為の件数は公立小で15件 (同3件増)、 公立中で571件 (同143件増)、 県立高校で143件 (同2件増) といずれも増加。 内容は、 生徒間暴力が438件で最多、 次いで器物破損が163件、 対教師暴力が97件だった。
県教委は 「人間関係をつくることが苦手な生徒が生徒間暴力の増加につながっている」としている。
併せて発表された不登校の状況は、 公立小中で1048人 (同12人増)、 県立高校で437人 (同98人増)。 県立高校の中退者は494人 (同47人増)、 留年者は374人 (同28人増) で、 いずれも増加した。