日本画家の成願さん 24日までふるさと初個展
和歌山市出身、 京都市在住の日本画家・着物図案家の成願 (じょうがん) 義夫さん (57) が24日まで、 同市十二番丁のMs (エムズ) ギャラリー12番丁で県内初個展を開いている。
成願さんは県立和歌山工業高校工芸科卒。 37年前から着物図案家・日本画家として活躍し、 数年前から今まで誰も手掛けていなかった、 和柄デザインを着物以外の分野に広げる活動を始めた。
日本の伝統紋様と伝統色の研究家でもある成願さんのデザインは、 テレビドラマ「JIN―仁―」の背景や、 関空国際線ウエルカムボード、 ゲーム、 インテリアなどさまざまな分野で用いられ、 著書も多い。
展示作品は、 横3・2㍍の 「梅月図」 や斬新な構図の 「白孔雀」 ▽月と夜桜を描いた 「十五夜」、 筆のタッチを生かした 「牡丹」 ▽華やかな 「御所車」 など、 肉筆の平面作品約30点。
全て、 写実の基本と、 琳派や円山派などの伝統を習得した上でのオリジナルデザインで、 枝や花、 水の描き方なども独特にデフォルメされている。
成願さんは 「海外に誇れる日本の美意識、 様式美の継承です。 着物図案がこんふうに異分野につながることを知ってほしい。 ぜひご覧いただき、 特に若い方々に興味を持ってもらえたら」 と話している。
午前10時から午後6時 (最終日は5時)。 問い合わせは同ギャラリー (℡073・431・8255)。