避難指示を自動で 津波警報システム開発

 緊急地震速報受信機などを販売する㈱ニシハタシステム(和歌山市友田町、 西畑恭二社長)は、緊急地震速報と連動し、 津波警報の発令を工場や学校の放送設備などで職員らに一斉に知らせ、 各現場に応じた具体的な指示まで自動で出せる 「津波警報システムT―01」 を開発した。 同社によると全国初のシステムで、 西畑社長(50)は 「たくさんのお客さまの要望を受けて開発した。 身の安全を守ってもらえるように、 このシステムを普及させていきたい」 と話している。

 同システムは、 地震を知らせるだけでなく、 気象庁が津波警報を発令すると 「大津波警報が発令されました」 とスピーカーで放送する。 職員への 「どこに避難すればよいのか」 「工場の機械は止めてよいのか」 などの指示も、 あらかじめ登録しておけば放送できる他、 携帯電話やパソコンにもメールで情報を配信できる。 同社が販売している安否確認システムとも連動できる。

 万が一、 電源が遮断され、 放送設備などが利用できなくなった場合も、 被害のない遠隔地からメールが配信されるようになっている。

 同システムを協賛する飲料メーカーの自動販売機を設置することで、 システムを5年間無料で導入できるプランも用意。 自販機で社員らが購入した飲料費の一部が同システム運営費の一部に充てられる。 西畑社長は 「減災への意識をもっと持ってもらいたい。 経費を掛けないよう、 無料プランも活用してもらえたら」 と話している。

 同社は、 約4年前に㈱エイツー(東京都品川区)の緊急地震速報受信機の代理販売を開始。 全国3200カ所、 県内では県漁協組合や学校、 自治体など約350カ所で導入実績がある。 問い合わせは同社(℡073・435・0351)。